「劇場版のんのんびより ばけーしょん」 感想(ネタバレあり)
にゃんぱすー
!!このブログには映画内容のネタバレがあります!!
!!まだ鑑賞してない方は見に行ってから読んでください!!
2018年8月25日ロードショー「劇場版 のんのんびより ばけーしょん」PV第2弾
ネタバレのない感想
といっても見に来てしまった方のために映画.comに書いたレビューを載せておきます。
” 全ての演出が神がかっている
のんのんびよりは田舎暮らしのほのぼのさを売りにした作品なのに沖縄に行っちゃうの?
なんかつまんなそう……
と思ってはいませんか??
全くそんなことはありません。
正直私もそう思ってあまり期待せず見に行きましたがいい意味で裏切られました。
田舎暮らしをした1期2期があってこそ感じられる感情が沢山あります。
そしてとても上手くそれらを演出していました。
是非劇場を1度足を運んでみてください。 ”
はい、まだ鑑賞していない方はここまでです!!
今すぐそのPC、スマホを閉じて近くの公開劇場へ見に行ってください!!
ほんとにこの映画は劇場で見ないと後悔します。
なんでかってこれはどんな劇場作品にも言えると思いますが作品世界への没頭感がTVモニターで見るのとは全然違います。
音の強弱や静寂、それによる劇場内の張り詰めた空気、それらすべて含めて映画作品だと思っています。
あとこの映画のんのんびよりにはこれを劇場音響を使ってやりたかっただけだろwwwと思うような演出もあったりします。これは上映が終わってしまったらもう二度と気づけません。
つ、ま、り、は、今公開中に劇場で見るしかないんです。
それでは行ってらっしゃい!!!
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こんなにスクロールさせるとはほんと。。。笑わせてくれる。。。。
映画を見に行くまでの感情、見に行くに至った理由
読んでくれている皆さん劇場での鑑賞お疲れさまでした。
一度記事を↑まで読んでくれて劇場へ足を運んで戻ってこられた方はおかえりなさい。
どうでしたか?
自分はもう尊すぎて幸せ度MAX。
この言葉に尽きるんじゃないでしょうか?
でも自分自身最初は正直全然この映画に対して期待をしていませんでした。
・・・こんなことを言うと誤解をされそうですが、自分自身のんのんびよりは大好きです。
のんのんびより1期は2013年放送でしたが当時はまだ自分にネット環境もなく私が初めてのんのんびより1期を視聴したのは2014年末のニコニコカドカワ祭りの時、書店で本を買うともらえるポイントでのんのんびよりが無料で見られるというイベントで初めてのんのんびよりを見ました。
その時自分は1話の1分以上セリフが全くなくリコーダーとピアノのBGMが流れる開幕シーンを見て衝撃を受け、その演出に入り込んでのんのんびよりにのめりこんでいきました。
その後年末年始の時間を使って全話を見たわけですがアニメ趣味の入りたてということもあってそれまでのアニメへの意識がガラッと変わりました。
それまでは作品の中で事件が起きてそれを解決していくという起承転結の展開で話が進むというイメージばかりを持っていましたがのんのんびよりにはそれがありません。
少女たちのほのぼの田舎暮らしを淡々と描いていく。
それだけです。
今ではもう常識的な形態としてあるいわゆる「日常系」の先駆けでした。(あくまで自分の中で。その前にもゆゆ式やみなみけなどたくさんそういう作品はあります。)
そしてその後も原作は一式揃え、二期もほぼリアタイ視聴、円盤購入してきました。
ほんとに自分の中でゆるゆりの次に好きな作品です。(1番じゃないんかい)
前置きが長くなってしまいましたがなぜそれほど好きなのに今回の映画に期待していなかったのか。
それはのんのんびよりの世界観が壊れてしまっているのではないか?
という心配があったからです。
のんのんびよりは田舎での暮らしのほっこりコメディ作品として売ってきました。
なのに初めてその田舎を飛び出して他の場所に行くということに作品の世界観が壊れてしまうのではないか?大丈夫だろうかということを心配してしまっていました。
先に原作で沖縄に行っている話を読むことができましたがそれを読んでいた時もなんか今までの世界観と違うな。。。なんかやだな。。。。と感じてしまっていました。
(原作6巻43話~7巻51話)
だからなんであえてこの話を映画にしたんだろ・・・
たしかに長い話を原作基準で作れるし映画にはもってこいなのかもな・・・でも・・・
という気持ちでした。
ただのんのんびより公開直前特番でEDの「おもいで」を聞いて感動してやっぱりのんのんびよりを信じて見に行こうと決めました。
劇場版のんのんびより ばけーしょんが特に伝えたかったこと
そして映画を見てからもう一回原作を読み返したんですが、自分は原作を読み進めていた時大事なシーンを読み落としていました。
それは51話の最後の方みんなが旭が丘に帰ってきた時に夏海が言うセリフ
「数日出かけただけなのになんだか久しぶりな気分だ」
これにのんのんびよりが伝えたかったことの答えが詰まっていたのではないかと思います。
これまでのんのんびよりは1期2期とのんのん村をほぼ出ませんでした。
しかしそれは別の見方をしてみると視聴者はのんのん村に完全に故郷意識が芽生えているはずなんです。
そのため彼女たちが沖縄に行って様々な体験をしながら旅行を楽しむのを見ていき3日間の沖縄旅行を帰って来た時にのんのん村の風景を見て無意識にほっと安心したはずです。
自分も夏海やひかげが泣く泣く沖縄を離れさみしい気持ちになりますが、のんのん村に帰って来たとたんにさみしい気持ちというより安心感の気持ちのほうが強くなりました。
これは現実の普通の生活でも言えることではないでしょうか?
楽しい旅行、長いと1週間やそれ以上地元を離れたりします。
途中からホームシック気味になっていきつつ、旅程を終え地元に近づいていき見慣れた普段の生活圏や家の光景を目にすると旅行の余韻は去ることながら戻ってきたという安心感はやはり誰でもあるのではないでしょうか?
これを最大限引き出し、表現したかったのではないかと私は思いました。
思い返せば2期のEDテーマは「おかえり」。歌詞には「ここは世界一優しいお帰りが待ってる場所」もう完全に家に帰った時の安心感をテーマにしてましたね。
いやはやいままで気づかなかったとはのんのんびよりファン失格ですね・・・。
シーン別の感想
1.導入~デパートシーン
シーン別感想と言っても記憶力が鶏並みなのでうろ覚えだったりします。。。
そこらへんは大目に見てください。。。
ではまず導入シーン。最初は普通にのんのん村でのシーンからスタートします。(原作ではいきなりデパートスタートです笑)
導入ではこの夏ではいろんなことをしたなとれんちょんが書いたスケッチブックを見ながら1期で行った海などのシーンを振り返ります。
ここでちらっと1期伝説の神回、ほのかちゃんと行った水車小屋のスケッチが出てきます。
ここで重要なのは他のスケッチはなっつんやほたるんなど人が描かれてるのに対してこの水車のスケッチは人が一切描かれておらず、風景のみです。
これは他の絵は遊びに行ったその日に思い出としてスケッチしたのに対して、この絵だけは後日一人で水車小屋に行って書いてきたんじゃないでしょうか?
毎日遊びまた明日もほのかちゃんと当たり前に遊べると思っていたれんちょん。
しかしある日突然その当たり前が終わってしまいます。
そんな感情では楽しく二人で遊んでいる絵なんて描けません。
そのため、水車小屋だけは思い出として思い出しながらではなくいつかまたここで二人が描けるように水車小屋だけを描いたんじゃないかなって個人的に思っています。
そこへ駄菓子屋が運転するかずねぇが乗ったハイエースが通りかかり、デパートに行くというのでそれに乗っていくという流れになります。
・車で日用品の買い出し
・行く先がスーパーなどではなくデパート(ショッピングセンター)
というあたりも田舎生活そのものって感じがします。
ここで兄貴がいればな~などと心配をするのはもちろんなっつんです。
もちろんなっつんです。(大事なことなのでry)
その後ご都合主義により 偶然歩いていた兄貴を拾っていきます。
その後のデパートの流れはほぼ原作に忠実です。
一つ言うとほたるんがブラを選んでいる(とこまちゃんが勘違いしている)シーンはみんないる映画館で見るのは少し空気が・・・気まずい・・・となってしまっていましたね(苦笑)
そして兄貴が沖縄旅行を引き当てるわけですが引き当てた後後ろからの光が神々しく光ってその中から兄貴が歩いてくるシーンはお前これを劇場のスクリーンでやりたかっただけだろシリーズその1ですね。
2.準備~出発
ここもまだほぼ原作通り。
なぜかお盆で帰ってきていたはずのひかねえがまた実家に帰っています。
ひかねえは夏の間お盆、謎の今回、沖縄旅行で3回も片道6時間もかけて実家に帰ってるということになります。
で、さらにこのみに文化祭に(強引に)呼び出されてこの1,2か月後にはまた帰ってきます。
これは生粋のホームシック娘ですね。
しかも思い出すとひかねえは東京では春風ちゃんや悪魔たちとシェアハウスをしているはずです。(「こあくまメレンゲ」)
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なのにたくさん実家に帰るひかねえどんだけさみしがりやなのん・・・
そのひかねえはみんなが沖縄旅行に行くという話を聞いて、れんちょんがいる間は沖縄には青い海があると言われれば東京にも青いものくらいあるしー(哲学)とか言いながら威張ってますが、れんちょんが席を外した際華麗なスライディング土下座を披露します。
個々の重低音がまたすごい。 お前これを劇場のスクリーンでやりたかっただけだろシリーズその2。
3.竹富島到着
ここから竹富島パートは少し原作と異なってきます。
まずは石垣空港に到着後船で10分の島へ向かいます。ちなみにこの石垣空港が実在し、誰でも行ける施設、場所としてのんのんびより初の聖地ではないでしょうか?
その後竹富島到着。ひかねえは三半規管が逝ってます。
ここでれんちょんが風景を見て「ここも田舎なのん?」といいます。
これは沖縄編でも田舎の話だよと視聴者に伝えるとともに1期1話伝説の一声「もしかしてウチは、田舎に住んでるのん?」のリスペクトでしょう。
その後民宿についた時のんのんびより始まって以来の大きな出来事が起きます。
新キャラの登場です。たぶん1期のほのかちゃん以来です。
ここの民宿の家の娘の新里あおいちゃん。この子は原作にはいません。
パンフレットの監督インタビューによるとこの子は夏海が「帰りたくない」と泣き出すシーン、このシーンを大切にしたく「楽しいから帰りたくない」の理由+「出会った友達と別れたくない」というプラスαの感情を足したかったからだということです。
これはすごくいいアイディアだなって思いました。。。
この子がいることでその旅先で会った人との別れは短期間でもさみしいメッセージを伝えることができるほか、最後の夜光虫と星がきれいな場所へ自然に誘導ができるメリットがある他、今まで田舎では年の違う同じ人としか遊べていなかった夏海が同い年の子と遊ばせてあげることができるということも出来ました。
これも監督インタビューからで、なっつんが経験したこの展開は1期4話のれんちょんとほのかちゃんの話、2期4話のひらたいらさんの話と重なるものがあります。
2期4話ではなっつんがれんちょんに寄り添ってあげていましたが、今回は逆転してなっつんにれんちょんが寄り添ってあげるという形になり、れんちょんの大人になった一面というものも表現しています。
4.竹富島滞在
滞在中にすることは2日目のあおいちゃんと遊ぶ所や民宿以外は原作従順です。
が。
原作ではカヤックに乗る際このみちゃんと兄貴が一緒に乗るんですが乗るときこのみちゃんが兄貴に「一緒に乗る?」と誘うんですが映画にはありませんでした。(一緒には乗ってました)
このシーンはのんのんびよりにおいて兄貴×このみが付き合っているんじゃないか説で一番の有力フラグとして取り扱われるものであるのでこのシーンがなくなってしまったのはこのみちゃん推しとしましては悲しいものがありましたね・・・←
かずねえの最初は何となく頼りがいがあるけど最後はグロッキーになっているという展開は安定していて何となく安心しました(kz姉・・・)
5.別れ~帰郷
その後別れです。
この辺のことはこの映画が特に伝えたかったこととして前述していますね。
帰るところで夏海が泣いてるのを見てしんみりしてる時に「高校生も泣いてるし」と言ってひかねえが泣いてるところが映ったシーンはこの映画で一番笑いが起こったシーンな気がします笑
そしてバスに乗って旭が丘に帰ってきます。
またね、とその場で別れてまた明日からいつもの日常が始まるんだなと感じさせます。
その後宮内姉妹は帰宅。家を見渡すシーンがあったのち「ただいまなのーん!」と叫びます。
この時映画館にいる誰もが心の中でこう言ったことでしょう。
「おかえり」
EDについて
帰宅後すぐにEDに入ります。
やはり旅行から帰った後、変に後日談とか入れずにEDに入ったのは旅行の余韻が大きく残っているうちにED歌詞を聞けるのでとてもよかったです。
さらにEDに入ってもだれ一人席を立たなかったのは本当にうれしい気持ちになりましたね。
みんなEDも含めて好きなんだということ、余韻に少しでも長く浸っていたかったこと、さらにはのんのんびよりと言えばのアレを見たかったからでしょうね。
EDは1期2期と同じようにれんちょん、ほたるん、越谷姉妹の四人で歌います。
1番2番の歌詞は4人が交代で歌っていくのか今までと同じ。
サビで4人で歌うのも同じ。
そしてやはり来ました「のんきな風が吹いたから」「また季節が歌ってる」の歌詞。
1期『のんのん日和』で「のんびりと歌うから のんきな風が吹いた」という歌詞があり、それを2期の『おかえり』でも「のんびりと歌うから のんきな風が吹いた」という歌詞がメロディーもそのままに挿入されました。
1期があっての2期でありまたのんのんびよりに帰ってこれたという喜び、うれしさがありましたね。
この流れを断ち切らず、今回も「のんきな風が吹いたから」という歌詞の挿入、さらには2期『おかえり』の歌詞にあった「また季節が歌ってる」というフレーズの挿入がされました。
これも1期2期があっての劇場版のんのんびよりであり、故郷へ戻ってこれたうれしさの表現ではないでしょうか。
スタッフロールが終わり、真っ白な画面が出てきて何かな?と一瞬思ったらのんのんびよりといえばのアレを忘れていましたね。
今回も1期のカランコロンという入りのメロディーをそのままに歌の最後に用意されていました。
今回はですからこれからもまたここ故郷のんのんびよりに帰ってこれるように期待をしています。
それではここまで長い文章読んでいただきありがとうございました!
今回はここまで